お問い合わせ ご利用に当たって サイトマップ
サイト内検索
本サイトの掲載情報にお気づきの点がございましたら、環境政策課までお知らせください。 なお、詳しくは「ご利用にあたって」をご確認ください。
トップページ
歴史をめぐる(D)
伝説・伝承
三井の晩鐘(園城寺町)
URL表示
三井の晩鐘(園城寺町)
その昔、琵琶湖のほとりに若い漁師おりました。ある日、子供達にいじめられている蛇を助けて逃がしてやりました。数日後、美しい女がその漁師を訪ねてきて、やがて二人は結婚します。時が過ぎ、女が身ごもり臨月をむかえると、「決して中を覗かないように」と男に告げ産屋に入りました。しかし、男はその約束を破って産屋の中を覗いてしまいました。その女は実は、漁師に助けられた蛇の化身だったのです。姿を見られた女は、黒い玉を赤ん坊に残し、困った時のことを男に告げて去っていきました。しばらくすると、その変わった黒い玉を殿様が欲しがり男から取り上げてしまいました。玉が無くなり泣きやまなくなった赤ん坊を抱え困った男は、女が消え失せるときに言い残した言葉を思い出し、湖岸に立って手を三度打ちました。すると湖から片目を無くした女が現れ、「あの黒い玉はわたしの目の玉です。残りのもう片方の目も捧げます。しかし、何も見えなくなっても、かわいい子供には思いを馳せることができるよう、三井寺に鐘を寄進して、いつも夕方について下さい。」と言い残し去っていってしまいました。男は女の愛情にうたれ、早速鐘を寄進し、毎夕美しい鐘の音を湖に響かせたということです。
矢印
地図